新型コロナウイルスへの対応を振り返り、今後の課題について意見を交わしたフォーラム=佐賀市の佐賀新聞社

 佐賀新聞社は15日夕、新型コロナウイルスへの対応を検証するフォーラムを佐賀市の本社で開いた。感染症の専門家や行政、教育などの関係者が出席し、感染拡大による経済や社会生活への影響に加え、それぞれの現場で直面した課題について意見交換し、これからの向き合い方を探った。

 青木洋介佐賀大医学部教授(感染症学)、小林万里子副知事、福地昌平佐賀学園高校・成穎中学校長、宮島清一唐津商工会議所会頭、吉岡剛彦佐賀大教育学部教授(法哲学)の5人がパネリストを務めた。

 政府の緊急事態宣言に伴う外出自粛要請や休業要請を振り返った。パネリストからは「不安が先行して過剰な対応もあったのではないか。今後は感染防止と社会機能の維持とのバランスを取ることが大事」という意見が出た。休業要請に応じない店舗などを非難する「自粛警察」の問題を引き合いに「多くの人が自ら自由の制限を求めるような風潮になり、違和感を覚えた」という指摘もあった。

 感染拡大の影響で多くの企業の業績が悪化する中、企業間の支え合いを促す提案もあった。「東日本大震災では日本商工会議所の呼び掛けで企業が遊休機械を提供し、被災地を支援した。経済界のネットワークを生かし、工夫した取り組みが求められる」とした。

 学校の長期間の一斉休校や各種大会の中止に関して「子どもたちはさまざまな影響を受けながらも頑張っている。この世代の未来をよりよくするための対策も望まれる」という主張もあった。現場の状況を踏まえ、県が独自に取り組んできた感染拡大防止策や企業への支援策の報告もあった。

 全国で感染者が増え「第2波」への警戒感が強まる中、県民に正しい理解を促し、冷静な対応につなげる必要性も確認した。フォーラムは感染予防のため、会場に聴講者は招かない形式で実施した。

 (24日の紙面で「紙上フォーラム」として詳報し、佐賀新聞ウェブサイトにも掲載します)

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