Cygames佐賀スタジオのロゴマーク(同社提供)

Cygames佐賀スタジオの六倉千尋代表(同社提供)

 ゲームの企画や開発、運営事業を展開するCygames(サイゲームス、渡邊耕一社長、本社・東京)の初の自社ビル「Cygames佐賀ビル」が完成し、ゲームのデザイン全般を手掛ける「Cygames佐賀スタジオ」の運用もスタートした。掲げるのは「最高のクリエイティブを九州から」。同スタジオ代表でアートディレクターの六倉千尋氏に展望を聞いた。

 ■4月に「佐賀スタジオ」が産声を上げた。どのようなメンバーが在籍しているのか。

 佐賀スタジオはゲームデザイン全般の制作や次世代デザイナーの育成を目的とする独立組織。それに特化した人材で構成しており、(スマートフォンゲームの)「シャドウバース」のカードイラストや、「グランブルーファンタジー」の背景を担っているベテランが東京から来ているほか、佐賀スタジオで採用した若手のクリエイターがいる。

 ■佐賀の印象は。

 東京で満員電車に揺られて毎日通勤していた身としては、とても住みやすい。家賃も高くなく、食べ物もおいしいし、ネガティブなポイントが今のところない。

 ■東京と大阪にすでに拠点がある中で、佐賀に新たにスタジオを設けた狙いは。

 いろんな事情で地方にとどまっている人材の中にも、優秀な方が残っていると思う。そこを掘り起こしたい。新たな拠点である佐賀ビルは、スペース的にも多くの人材を受け入れる余地がある。大きなものは多様な個性を引き寄せることができる。エッジが効いたクリエイターを目指している人、ある程度キャリアを重ね「人を育成したい」と思っている人など、さまざまな人を受け入れる余地があるのが強みだ。

 ■スマートフォンゲームの業界は新陳代謝が早い。デザイナーが大切にすべきことは何か。

 自分が関わっているコンテンツを愛することが大事だ。その上で、ユーザーのニーズ、時代の流れを意識したイラスト、素材を作成しないといけない。若い人は新しいものは常に追っているが、古いものは自分から見つけにいかないと分からない。ゲーム業界もある程度長い歴史があり、古き良きものを知ることも必要だ。

 ■佐賀スタジオとしての展望を教えてほしい。

 現在は東京、大阪の仕事を分担している状態だが、ゆくゆくは佐賀スタジオのオリジナルとして1本のゲームを開発できればと思う。対外的に説明している「将来的には100人程度」という規模は、それを想定してのものだ。

 ■スタジオとしてどのような人材を求めているか。

 ゲームやアニメ、漫画が好きで、柔軟な考え方ができる方が理想だ。できたばかりの組織なので、一から私たちと物作りをやるという、情熱を持った方に門をたたいてほしい。そうすれば、やりたいことをやれるだけの環境が与えられる。

 ■スタジオ設立を記念し、学生対象のコンテストを開いている。

 ある程度の数が集まっており、中には目を引く作品もあるが、もっともっと見てみたい。この機会に、たくさんの方に挑戦してほしい。

 むつくら・ちひろ 長崎県出身。さまざまなゲーム業界のイラストやコンテンツ制作に携わり、2011年6月、Cygamesに参画し、設立直後から「神撃のバハムート」などの2Dイラスト制作・監修を担っている。16年からはイラストチームのマネージャーとして新人・新規合流者の育成やチームビルドにも携わる。20年4月から現職。座右の銘は「不言実行」。

■イラストなど学生の作品募集
 Cygames(サイゲームス)は佐賀スタジオの新設を記念し、学生を対象にした「クリエイティブコンテスト」を開いている。キャライラスト、背景イラスト、フリーコンテンツの3部門を受け付け、申し込みは12月1日まで。
 2021年3月以降に大学や専門学校を卒業する人が対象で、大賞受賞者には100万円と高機能いす・液晶ペンタブレットが贈られる。部門賞(10万円など)、審査員賞(10万円)もある。同社ウェブサイトの応募フォームやメールで受け付ける。応募者はメールアドレスとペンネーム、卒業済み・在学中の学校名、応募部門を記載し作品の画像などのデータを添付する。期間中であれば何度でも応募できる。

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