鳥栖-広島 前半42分、相手ゴール前のボールに飛び込み、得点を狙う鳥栖FW豊田陽平(手前)=鳥栖市の駅前不動産スタジアム

鳥栖-広島 後半26分、競り合う鳥栖MF梁勇基(右)=鳥栖市の駅前不動産スタジアム

 百戦錬磨のベテランが存在感を発揮した。鳥栖はチーム在籍11年目の35歳FW豊田と、仙台から新加入した38歳のMF梁が、今季初めて先発出場し、若手主体のチームを攻守でけん引した。今季初得点は奪えなかったものの、開幕から3試合連続得点中だった好調広島を0点に押さえ込んだ。

 4カ月半ぶりに観客を入れて行われたリーグ戦。スタンドで約2600人のサポーターが見守る中、開幕からゴールが遠いチームを気持ちで引っ張ったのは「11番」だった。「(無得点の)流れを変える存在になりたかった」と豊田。前線から積極的にプレスをかけ、空中戦でも体を張った。クロスに頭から飛び込んだり、スライディングしながらのシュートで決定機をつくったりと、ゴール前での迫力も光った。

 守備の要になったのは、J1、J2で500試合以上の出場経験がある梁だ。倍の年齢差がある19歳のMF松岡とダブルボランチを組んで相手の攻撃の芽を摘む役割を担い、サイドバックが攻撃参加して手薄になった自陣の守備を巧みにカバーした。

 「松岡とはコミュニケーションを取りながら(連係が)できた」と梁。チームは昨季終盤から7試合連続無得点となり、J1リーグワースト記録を更新してしまったが、「継続して自分たちがやっていることを、信じてやっていくしかない」と仲間を鼓舞した。

 試合後、深々とサポーターに頭を下げた豊田。「スタジアムに来てくれたサポーターに感謝しているし、勝利を届けたかった」と言い、「形は徐々に良くなって、得点のにおいもしてきている。もっと良くなることを期待してもらいたい」と力を込めた。

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