佐賀新聞は先月から、記者がツイッターを始めた。デジタル時代の新しい報道の在り方として、SNS(会員制交流サイト)で積極的に発信していく。その方面に熱心ではなかった伊万里支局の中年記者も、紙の新聞とは異なる読者層に向けて日々つぶやいている。

 九州が豪雨に襲われた1週間前、増水した有田川の様子を発信した。臨場感を伝えようと初めて動画もアップ。すると、閲覧数が千人、2千人と見る見るうちに増えた。「どんな人が見ているのだろう」と考えて、思い当たるものがあった。

 私の実家は川べりにある。川を渡る風で真夏もクーラーなしで寝ることができるが、大雨の日は川の水が迫って怖くなる。今は大雨が降れば親に電話し、大丈夫という声を聞いてひとまず安心しても、「水位が急上昇してないか」と不安で落ち着かない。

 スマホを手に川の映像を見た人の中には、離れた土地で家族らの身を案じる伊万里の出身者もいただろう。そんな誰かのためにも、地域の出来事を小まめに発信したい。(青木宏文)

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 「すみっこ」を好んで45年の伊万里支局記者のコラムです。随時掲載。

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