国土交通省は9日、大雨で水害の恐れがある特別養護老人ホーム、病院など全国7万7906施設のうち、今年1月1日時点で「避難確保計画」を策定したのは45%の3万5043施設にとどまるとの集計を明らかにした。策定率は前回調査(昨年3月末時点)に比べ、9ポイント増えた。取り組みには地域差もあり、国は来年度末までに100%としたい考えだ。

 計画策定は、2016年の台風で岩手県岩泉町の河川が氾濫、高齢者グループホームの入所者9人が犠牲になったことなどを受け、法改正で義務化。浸水想定区域内に位置する施設が対象で、高齢者や障害者、児童ら「要配慮者」の避難を円滑にする狙いがある。

 策定率を都道府県別にみると、岩手が82%で最も高く、最低は熊本の5%。佐賀は494施設のうち避難確保計画を策定したのは128施設で26%だった。市区町村別では石川県津幡町などゼロの地域もあり、佐賀県内の市町では神埼市(43施設)、神埼郡吉野ヶ里町(2施設)、西松浦郡有田町(13施設)、杵島郡江北町(1施設)で策定されていなかった。国交省は「災害が起きた地域は策定が進む傾向もあるが、管理者の防災意識による面が大きい」と分析している。

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