度重なる大雨警報で連日、避難所に身を寄せている住民ら=9日午後7時ごろ、鹿島市山浦の能古見公民館

 九州各県を襲っている激しい雨で佐賀県内は9日、前日の小康状態から一転し大雨に見舞われた。次々と被害が明らかになる中、避難生活が続く住民には疲労の色がにじむ。強まる雨脚に、住民や関係機関は警戒を強めた。

 「これでもう3泊目。自分の家と違って眠れず、腰も痛い」。鹿島市山浦の公民館に身を寄せた70代女性は、8日に一度は自宅に帰ったが、9日には避難勧告が出され、再び避難所に駆け込んだ。中木庭の樺島正春さん(74)は窓の外を見つめ「予報では雨はまだひどくなる。いつ帰れるやろうか」とつぶやいた。

 佐賀市諸富町の諸富家具振興協同組合(34社)によると、加盟する家具メーカー2社が浸水被害に遭った。組合の樺島雄大理事長は「水を含んだ木材は膨らんだり、割れたりし、損害は大きい」と被災企業の心中をおもんぱかった。

 県の災害警戒本部は、前日に災害情報連絡室に切り替わったが、9日午後に再び本部に格上げされた。夕方の会議で、トップを務める坂本洋介副知事は「土砂災害で人命が亡くなることは避けないといけない。最大の緊張感を持って対応を」と強調した。

 同日午後6時現在の県のまとめでは、複数の市町で水稲や野菜、果樹に被害があったことや、林地の山腹崩壊や林道ののり面崩壊などの被災箇所数も盛り込まれた。

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