県庁内で保護しているカササギ。順調に成長しており、近く放つ予定

 佐賀県庁の廊下に置かれた鳥かごから、鳴き声が響く。声の主は、佐賀平野に集中して生息している県鳥のカササギ(カチガラス)。巣から落ちたひなが無事育つよう県が保護し、文化課文化財保護室の職員たちが「文化財」として丁重に世話している。

 県内のカササギ生息地は天然記念物に指定されている。県は例年、ひなが育つ4月から7月初めにかけ、巣から落ちてカラスなどに襲われる恐れがあるひなを県内の保護施設で飼育し、成長してから野に放っている。今年は住民が持ち込むなどした25羽を保護した。成長が遅い最後の1羽を期間内に放つことができず、今月6日に県庁に移した。

 「文化財保護の仕事で動物のお世話をするとは思わなかった」。文化財保護室の都留慎司さん(31)は、同室前の廊下でカササギに餌を与えたり、ふんが落ちた新聞紙を取り替えたりしている。ほかの職員らもカササギを気に掛けており、「保護できているのは県民の皆さんと職場の協力のおかげ」と話す。

 県はウェブサイトでカササギ保護を周知しており、中には福岡県内からの依頼もある。施設への持ち込みは原則断らず、けがのため保護直後に死ぬケースも少なくないという。県庁のカササギは順調に育っており、来週には放つ予定。

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