佐賀県は9日に実施する毎年恒例の政府への政策提案で、国の事業や制度の問題点を指摘する。新型コロナウイルス対策の「Go To キャンペーン」や、原発の新たな検査制度について地方の立場から改善点を提案している。新年度の政府予算概算要求を前に、「要望」の色合いが強い取り組みだが、今回は国に「もの申す」項目が目立っている。

■観光支援「自治体主導に」

 観光支援の「Go To キャンペーン」はパック旅行などの半額相当分を国が支援する。佐賀県は、国が大手旅行業者などに直接交付する仕組みを疑問視。国は全国一斉に8月開始予定だが、県内は県市町が先駆けて独自の宿泊キャンペーンを実施し、夏場の予約は埋まりつつあるなど一定の成果が出ている。

 県は、1兆3500億円の事業費を年度内に使い切るのではなく、地方自治体に予算として交付し、地域の実情に応じて実施できるよう提案する。県観光課は「全国一律では地方のニーズに合わせられず、一過性のキャンペーンの反動も予想される。息の長い、切れ目のない支援を自治体に任せるべき」としている。

■原発検査「事業者任せか」

 原子力規制委員会は4月から原発の新たな検査制度を始めた。検査の主体を規制委から電力会社に変更し、規制委は結果を確認して評価する。佐賀県は原発立地県の懸念として「検査が事業者任せになってしまわないか」と指摘する。

 新制度は検査官が自由にデータや機器を確認できるようになるため、検査官の力量も問われる。県は関係自治体の求めに応じた検査の実施と、自治体職員も検査に同行できるよう規制委に提案するほか、検査官の技術向上も要望する。県原子力安全対策課は「自治体の目が入れば、規制当局と電力会社に緊張感が生まれるのではないか」と意図を説明する。

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