政務格式の表紙(小城市立歴史資料館所蔵)

政務格式(小城市立歴史資料館所蔵)

 小城市立歴史資料館で開いている古文書講座では、2年前から「政務格式」という史料をテキストにして読み進めている。小城藩の法令約二百条の条文からなり、寛政元(1789)年、七代藩主直愈(なおます)の時に出された藩士に対しての規定が記されている。

 一条目は「諸役人末々迄四ツ時(午前10時)に出勤、八ツ時(午後2時)に退出」と午前10時に出勤し午後2時に退庁していたことが分かる。一日の勤務時間は4時間と今より随分短い。ただ、出勤は毎日になるので、1週間の労働時間は現在と比べて10時間ほどの短さである。

 二条目は「出入り無用とこれ有る役所へ役外の者みだりに出入り停止たるべし」と部外者の出入りを制限し、附則では「高笑雑談堅く停止」と雑談を禁じている。勤務中の離席や雑談が当時も問題になったようである。

 家臣間の争いを禁じる条文では、「喧嘩口論堅停止たるべし、加担せしめ候者は本人よりも重科たるべし」と、本人よりも加勢した者を厳罰に処すと定めている。問題が大きくならないように注意を払っている。

 藩士に守ってほしいことが書かれていると考えると藩士の姿が垣間見えるようである。

 小城市ホームページに昨年度終了分まで解読文と写真を掲載しているので興味がある方はご覧ください。(小城市教育委員会文化課・田久保佳寛)

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