週に1回、巡視を兼ねて漂着ごみを拾い集める市職員=鹿島市常広の新籠海岸

市の職員が海岸のヨシの中に見つけた小さなプラスチック製のごみ

水辺を守る環境教育で講師を務める市ラムサール条約推進室の江島美央さん(左)=6月3日、鹿島小

 鹿島市常広の海岸で市ラムサール条約推進室の職員が週に1度のごみ拾いをしている。国際的価値が高い有明海干潟を守るため、昨年から清掃活動を続けて1年が過ぎた。7月からレジ袋が有料化されるなど海洋汚染が深刻になっている中、「身近な有明海でも起こっている『プラごみ問題』に目を向けて」と呼び掛けている。

 担当職員3人は、昨春から、ラムサール登録湿地の新籠(しんごもり)海岸や鹿島川河口で巡視を兼ねて漂着ごみを回収している。ペットボトルやビニール袋、発泡スチロールが多く、使用済み花火や衣装ケースもあった。推進室主査の江島美央さん(46)は「粗大ごみなど明らかな不法投棄もある」と話す。

 レジ袋の有料化を全国のスーパーやコンビニなどの小売店に義務付ける制度が7月1日に始まった。背景には、世界的に広がっているプラスチックごみによる海洋汚染があり、対策は急務になっている。

 5月中旬、江島さんらは海岸に漂着したヨシから、プラスチック片を探す作業を行った。A4サイズの箱に採取したヨシや潟泥から数ミリのプラスチック片が多数見つかった。江島さんは「知識としては知っていたが、実際に見ると驚いた。大きなごみと違って回収できず、もし魚が口に入れたらと思うと怖い」。

 鹿島市では2015年のラムサール条約登録を契機に、持続可能な自然共生都市を目指す試みが続く。市内の小学校で実践する環境教育もその一つだ。今年は、河川や水道水など身近にある水に着目し、川に清涼飲料を捨てると、どのくらい汚れるかを実験した。江島さんは「水は森、里、川、干潟とつながる。100年後の自然を守るため、一人一人が気を付けることを考えてもらえれば」と語る。

 ラムサール条約推進室は、8月には子どもたち向けのSDGsのワークショップを開く。毎年冬には、市民約2千人で市内各地の水辺環境の一斉清掃に取り組んでいる。

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