人にも感染する新しい豚インフルエンザウイルスを発見したと、中国農業大などのチームが1日までに米科学誌電子版に発表した。人から人への感染は判明していない。容易に感染するようになれば世界的流行の恐れもあるとしている。

 ただ、これまでも豚から人への感染例は報告されており、迫田義博北海道大教授(ウイルス学)は「一刻を争う対応が必要になるわけではない。将来への備えとして注意すべきウイルスの一つだ」と話している。

 ウイルスは、北京市を含め中国10地域の食肉処理施設の豚を2011年から18年にかけモニターして発見。09年に新型インフルエンザとして流行したウイルスの遺伝子の一部が、別のインフルエンザウイルスのものと入れ替わっていた。16年ごろ豚の間で増え始めたとみられる。

 16~18年に河北、山東両省の養豚農場で作業員338人の血液を採取して調べたところ、約10%に感染歴があることも分かった。一般人の約4%と比べて高かった。人の呼吸器の細胞を使った実験でもウイルスが増殖しやすいことも確認した。

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