佐賀新聞社が県内主要企業60社に実施した2021年春の採用計画調査で、今春実績よりも採用を「減らす」と答えた企業は18・3%で、前年の調査を13・3ポイント上回った。「未定」とする企業も13・3%あり、新型コロナウイルスの影響で採用に慎重な姿勢が広がっていることが浮き彫りになった。春先の移動自粛で面接や試験が遅れ、秋口まで採用活動を継続しようという動きも目立っている。

 調査は聞き取りで行い、製造業33社、非製造業27社から回答を得た。採用を「減らす」と答えた企業は11社、「未定」は8社で、合わせると全体に占める割合は31・6%に上り、前年を21・6ポイント上回った。

 業種別では、これまで安定した採用が続いていた機械・金属で4割以上が「減らす」と回答。新型コロナに伴う自動車メーカーの減産で受注が減り、「余剰人員が出る可能性がある」とする企業もあった。新型コロナの影響が顕著に出ているサービス・レジャーは「減らす」「未定」のみだった。

 一方、大企業で採用を手控える動きもあり、地方の企業にとって人材確保の好機ととらえるところも。「増やす」と答えた企業は前年比8・3ポイント減の28・4%(17社)で、「今春並み」は同11・7ポイント減の40・0%(24社)だった。業種別では、金融や運輸・通信などで積極採用が続く見込み。

 大学生の新卒採用を巡っては、新型コロナの影響で3月以降、合同企業説明会が中止されるなどスケジュールに影響が出ている。佐賀市の自動車販売会社は、5月中旬まで表立った会社説明会ができず、従来なら7月には内々定が出そろうが、「約1カ月半スケジュールが遅れている」と明かす。

 関東や関西圏を中心に、就職活動の開始が遅れた学生からの問い合わせも続いており、採用活動を夏以降も継続する方針を固めるなど、県内企業の多くが対応を迫られている。

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