非常持ち出し袋に「必要」なものについて考えた防災教室の参加者。日頃の準備が重要になる=昨年8月、佐賀市のアバンセ

 大規模災害時は命や安全を守るために一刻も早い避難が迫られる。日本赤十字社佐賀県支部は、避難先で困らないように普段から非常持ち出し品を準備しておくことを呼び掛けている。必要な物をあらかじめ非常持ち出し袋に入れ、すぐに取り出せる場所に保管するのが望ましい。

 気象庁の全国データでは、1時間降水量が80ミリ以上の雨の平均年間発生件数は、1970~80年代の10年間と比べて最近10年間は約1・7倍に増加している。佐賀県内でも昨年8月の佐賀豪雨や2018年7月の西日本豪雨など毎年のように激しい雨に見舞われ、土砂災害や浸水被害の恐れから各地に避難所も開設されて住民が避難した。

 同支部によると、過去の災害で避難した際に持っていなくて困った物として、本人確認するための「身分証明証」や、普段飲んでいる薬の情報がまとまった「お薬手帳」、「下着」を挙げる被災者が多かったという。

 生活に必要な物は一人一人異なるため、おむつや生理用品など個別の事情に応じて非常持ち出し品の中に加えておくことも求められる。同支部の佐藤洋平さんは「非常持ち出し袋は、あれもこれもと入れてしまうと重くなるので、持ち運べる重さにまとめるのも大切になる」と指摘する。

 ただ、災害時に実際に非常持ち出し袋を持って避難所に避難してくる住民はほとんどいないのが実情だ。佐藤さんは「県内でも最近は災害が相次いでいる。想定外ではなく、いつでも起こり得るとの前提で命を守るための備えが必要になっている」と強調する。

 新型コロナウイルスの感染防止の観点から、避難時にはマスクや消毒液、体温計も携行するよう呼び掛けている。

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