九州新幹線長崎ルートなどについて見解を述べたJR九州の青柳俊彦社長=福岡市の同社

 九州新幹線長崎ルートの開業に伴い並行在来線になる肥前山口―諫早間の鉄道施設維持管理費が、当初の想定よりも上振れしている問題を巡り、JR九州の青柳俊彦社長は30日、譲渡に向けて施設の見直しなどを行い「縮減効果を図る」という考えを示した。福岡市での定例会見で言及した。

 6月10日に長崎県が維持管理費の縮減をJRに要望していた。青柳社長は「経費が上がったことについては(長崎、佐賀)両県から基本的な考えについて合意を得ている」としつつ「いろんな設備を少なくして、メンテナンスコストを下げることは他の路線でもやっている。縮減効果を図ることは当然やる」と述べた。

 両県とJRは2007年の3者合意で、22年度の長崎ルート暫定開業後、肥前山口―諫早間を20年間(後に23年間に変更)は経営分離せずJRが運行し、施設は両県が維持管理を担う上下分離方式を採用した。

 当初は第三セクターの松浦鉄道などを参考に、年間の維持管理費を2億3千万円と算出していた。しかし、佐賀県交通政策課によると、資材費や労務費の高騰などで、JR九州側からは年間7億3千万円の維持管理費が必要との見解が示されているという。

 08年4月の両県の合意では、負担割合を「佐賀1対長崎2」と定めているが、費用の上振れで長崎県側が「新たな合意が必要」とする一方、佐賀県は難色を示している。

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