水害時を想定して避難所までの経路を確認する住民。こうした備えが減災につながる=2019年10月、神埼市神埼町城原

大雨・洪水警戒レベル

 佐賀県内は出水期の梅雨が続き、土砂災害や洪水のリスクが高まっている。昨年8月には佐賀豪雨も起きている。災害から命を守るためにどう備えるか。避難方法や平時の準備などについて、各地で防災セミナーを開催する日本赤十字社県支部に話を聞いた。

 国は、2018年の西日本豪雨で避難勧告・指示が出ながらも逃げ遅れによる多くの犠牲者が出たのを受け、住民に切迫度の理解を促す5段階の「大雨・洪水警戒レベル」を導入した。避難のタイミングを直感的に知ってもらうのが狙いで、「レベル3」で高齢者や障害者の避難を促し、「レベル4」になると全員避難を求めている。

 同支部の佐藤洋平さんは「災害時は、危険な状況に置かれていても心理的に自分は大丈夫だと思ってしまう『正常性バイアス』が働いて避難しない恐れがある」と指摘する。大雨が続いている間は避難が困難になることも挙げつつ、「警戒レベルの『1レベル前の段階』で逃げるなど、早めに安全な場所に避難するのが望ましい」と強調する。

 ハザードマップを通じて、自宅とその周辺の浸水リスクや近くの避難所などが確認できる。平時に自宅から避難所まで歩いて危険箇所の確認や複数の避難経路を把握しておくと、災害時の適切な避難につながる。佐藤さんは「災害が続く中で自助や共助が重要になっている。災害で1人であればどう対応するか迷う場合でも、隣近所で声を掛け合えば避難を促すことにつながる」と話す。

 新型コロナウイルスの感染防止も課題となる中、政府は「安全な場所にいる人まで避難場所に行く必要はない」「学校や公民館だけでなく安全な親戚、知人宅への避難も考える」なども避難行動の在り方として示している。

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