2020年度の最低賃金改定の議論が始まった。だが新型コロナウイルス流行による企業業績悪化を受け、安倍晋三首相は雇用維持を最優先し、今回の大幅引き上げには慎重姿勢を示した。デフレ脱却策の目玉として旗を振ってきた首相自身がトーンダウンしたことで、数年来の引き上げの流れが止まりかねない。