引退会見に臨む新鍋理沙=SAGA久光スプリングス株式会社提供

 バレーボール女子日本代表で、6月末で引退する意向を表明していたV1リーグ・久光製薬スプリングス(鳥栖市)の新鍋理沙(29)が29日、オンライン会見を開いた。新鍋は4月に右手の指の手術を受けていたことを明かした上で、「自分が納得できるプレーができるか想像ができなくなった」と引退理由を語った。

 新鍋は3、4年前から右手人さし指の付け根に痛みを感じており、ことし4月、靱帯(じんたい)を縫い縮める手術に踏み切った。しかし、1年後に延期された東京五輪で今以上のプレーができるか不安が大きくなり、5月にチームに引退の意向を伝えたという。「今やめるのは無責任かなという思いもあったが、中途半端でやってはいけないと思った」と思いを語った。

 久光製薬で印象に残る場面には、ゴールデンセットの激戦の末に頂点に立った2018―19シーズンのリーグ決勝を挙げた。現役生活を振り返り、「期待に応えられたか分からないが、ファンの皆さんに支えられた。悔しい表情やうれしい表情は忘れない。戦った11年間は一生の財産」と述べ、ファンへの感謝を口にしながら声を震わせ、涙を拭う場面もあった。

 新鍋は鹿児島県出身。延岡学園高(宮崎県)を卒業後、09年に久光製薬入り。リーグ優勝などチームに数々のタイトルをもたらし、13-14シーズンにはMVPにも輝いた。日本代表では、12年のロンドン五輪で28年ぶりとなる銅メダル獲得に貢献した。

 引退後はチームを運営する「SAGA久光スプリングス株式会社」とマネジメント契約を結び、今後はバレーボールの魅力を伝える活動をする予定。

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