九州新幹線長崎ルート開業に向けた武雄市の観光戦略などについて、小松政市長(左から2人目)から説明を受ける赤羽一嘉国交相(手前右から2人目)=24日午後、武雄市の武雄温泉駅

 赤羽一嘉国土交通相は24日、九州新幹線長崎ルートの未着工区間(新鳥栖-武雄温泉)の在来線特急に乗車し「改めて自然災害に強い(フル規格)新幹線の重要性を認識した」と述べた。整備方式の協議が難航している状況について「国と県が対立しているわけではない。チャンスがあれば知事とお会いし、率直に話をしたい」と呼び掛けた。

 赤羽氏は武雄温泉駅や嬉野温泉駅(仮称)の整備状況、在来線の長崎線のほか、昨年8月の豪雨で被災した長崎自動車道の武雄ジャンクションを視察した。嬉野市で経済団体や観光事業者と非公開で意見交換し、終了後に記者団の取材に応じた。

 赤羽氏は佐賀駅から武雄温泉駅まで特急に乗り、昨年8月の豪雨被害の現場を確認した。「佐賀は平野が多く、水害に遭うと水が引きにくい。一方、新幹線は高架で災害に強い認識だ。安全安心、防災減災は経済だけでなく、地域生活の大前提」とし、フル規格の必要性に言及した。

 国交省は今月16日、想定される五つの整備方式全てに対応できる環境影響評価(アセスメント)の実施を提案したが、佐賀県は同意していない。赤羽氏は「県の思いもある。押し付けるのではなく、対立しているわけでもないので、いい物をつくるために話をしっかり聞きたい」とした。

 今後の協議の進め方について「鉄道局の課長と県の部長で協議が始まった。そこにあまり口出ししないようにして、懸案事項の整理は各担当者でしてもらった方がいい。その状況を見た上で、知事と私で政治家同士の議論になると思う」との認識を示した。

 意見交換会では2022年度の暫定開業を控え、フル規格による整備を求める声があったといい、赤羽氏は「しっかり受け止め、検討しなければならない」と感想を述べた。

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