佐賀県の新型コロナウイルスへの対応を振り返った山口祥義知事=佐賀市のホテルニューオータニ佐賀

 佐賀新聞社が主催する佐賀政経懇話会・政経セミナーの合同例会が24日、佐賀市のホテルニューオータニ佐賀であり、佐賀県の山口祥義知事が新型コロナウイルスへの対策について講演した。国の基準よりも広くPCR検査を実施するなど県独自の対応を振り返り、県内で院内感染や死者が出ていない点を強調した。

 県内初の感染者は3月13日に確認された。当時の国の基準では、症状のない濃厚接触者は検査対象ではなかったが、県はこのケースで独自に対象を広げて計23人を検査し、それぞれ陰性であることを確認した。

 山口知事は「職員間で議論し、検査範囲を決めた。1例目への対応はロールモデルになった」と説明した。その後の感染者も同様に対応し、国の検査基準外の接触者から18人の感染を確認した。「基準通りでは見つけられず、感染拡大を招いたかもしれない。現場でどうすべきか考えた結果」と述べた。

 医療態勢については、感染者の数に応じて病床を増減させる仕組みをつくっていることを紹介した。これまで再陽性の2例を含め47例の感染が確認されているが「医療関係者のおかげで死者、院内感染がゼロだった」と強調した。

 県内の新規感染者は、再陽性を除いて5月5日からゼロが続いている。山口知事は「県民の皆さんの協力のおかげ」とした一方、「いずれ県内でも感染者が再び出る。そのときは、これまでのノウハウを生かして感染経路をふさいでいく」と話した。

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