大規模工事を経て真っすぐな流れに生まれ変わった佐賀江川。蓮池公園(中央)の両脇にかつて蛇行していた部分が堀として残っている=佐賀市蓮池(高度約150メートルからドローンで空撮)

 

 佐賀市今宿町から東へ流れる「佐賀江川」はかつて、筑後川へ流入する手前の蓮池公園近くで大きく蛇行していた。川にまつわる伝承は多く、治水の神様として知られる成富兵庫茂安(1560~1636年)が水たまりをつないでつくったとも伝えられる。

 曲がりくねった川は、有明海の干満の差の影響を受けにくく、ふだんの流れは穏やかだった。江戸期以降、明治、大正期まで水運の要として重宝された。

 ただ、大雨が降ると、周辺の家々は浸水被害に見舞われ、水はけのよい直線的な流れを望む声が高まった。蓮池公園の中を通す形で大規模な河川改修が進み、その長さは約11キロから約7.5キロに短縮された。

 洪水時に強制排水するための蒲田津排水ポンプ場なども設置されている。本流の工事はおおむね終了し、いまは支流の工事が行われている。

 蓮池公園の東西にはかつて蛇行していた部分が堀として残る。暮らしに根付いてきた川は、姿を変えながら豊かな田園風景に溶け込んでいる。

1982(昭和57)年の佐賀江川。大きく蛇行しており、支流の川もあちこちでカーブを描いている(高度1000メートル)

 

1999年6月に撮影された蓮池公園。この景色を再現したいと、地元のまちづくり協議会のメンバーたちがハナショウブの植栽に取り組んでいる(提供)

1983(昭和58)年 
 蛇行部分の直線工事が行われる
1985(昭和60)年 
 蒲田津排水ポンプ場が完成
1990(平成2)年 
 佐賀市で1980年以来の大冠水
2002(平成14)年 
 主流部分の改修工事が終了

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 移ろいゆく時とともに、街も表情を変えていく-。小型無人機「ドローン」を使い、令和になった新しい時代の佐賀の街並みと、ひと昔前の風景とを並べ、街の息吹を伝えます。

 
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