新作の器を並べる豊増一雄さん=唐津市北波多の草伝社

 有田町で陶房「七〇八」を構える豊増一雄さん(56)の新作展が、唐津市北波多のうつわギャラリー唐津・草伝社で開かれている。大作の壺(つぼ)から煎茶や中国茶の道具、日用食器まで味わい深い瓷器=じき=(磁器)約250点を展示している。28日まで。

 1994年、豊増さんは開窯。分業制の多い有田で、ろくろ成形、型打ち、絵付け、薪(まき)窯による焼成まで、全工程を一人で行っている。

 染付の「祥瑞(しょんずい)ぐい吞み」は花鳥風月や山水を優美に描く。「紫砂青瓷刻花杯(しさせいじこっかはい)」は唐津の土を使い、彫りや型打ちなどの技法を駆使している。

 「白瓷菊割皿(はくじきくわりざら)」などは口縁のゆがみを特長の一つとして捉えるなど、窯の火が作り出す偶然の美も追い求める。今展のために4、5回、窯焼きをしたという豊増さん。「淡い発色から鮮明な感じまで、焼きの幅が広く出せた」と手応えを話す。

 また、コロナ禍で同ギャラリーでの展覧会は約3カ月ぶり。店主の原和志さんは通常より展示間隔を広めにするなど対策を取っていた。

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