パスの練習をする佐賀工ラグビー部の内川朝陽主将=佐賀市の同校

 「強力FW」。花園に38年連続で出場している佐賀工ラグビー部の代名詞だ。ただ、今年はやや様相が異なる。「ひと味違うチームに成長できた」。主将を務めるロックの内川朝陽(18)は手応えを語る。

 密集、密閉、密接の「3密」を避ける必要性があるのは、屋外競技も例外ではない。ボールを保持したまま押し込む「モール」が武器で、密集戦を得意とする佐賀工はなおさらだ。

 「(コロナは)自分たちの力ではどうにもならない。違う目線で考えた」と内川。チームは春以降、練習メニューを大きく変えた。コンタクトプレーを減らす一方、広いスペースを使ってボールを動かす展開ラグビーに挑戦してきた。

 内川が成果の一つと話すのが「オフロードパス」。タックルを受けながらボールをつなぐプレーで、昨年日本で開かれたラグビーW杯で脚光を浴びた。FW陣もバックス並みのハンドリングスキルを意識し、練習中からボールがつながるようになってきているという。

 福岡県久留米市出身の内川は、全面人工芝の恵まれた練習環境などに引かれ、佐賀工でのプレーを選んだ。181センチ、93キロの堂々たる体格で、「チームのために一番体を張れる選手」と枝吉巨樹監督。2年生からレギュラーに定着し、昨年10月の茨城国体ではモールを武器に準優勝に輝いた。

 だが、冬の花園では相手に研究され、自分たちの持ち味を発揮できないまま3回戦で涙をのんだ。内川は「強みを多くつくっておくことが大事だと思った」と振り返る。

 3月の全国選抜など主要な大会が次々中止となり、SSP杯は2月の九州新人大会以来の実戦となる。「念願の試合。みんなのモチベーションも一気に上がっている」と内川。試合に飢えたフィフティーンが、グラウンドで新たな強みを発揮する。

 

 ■ラグビー 21日午前11時から、佐賀市の佐賀工高グラウンドで佐賀工-鳥栖工の試合を行う。

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