真剣なまなざしで的を狙う、高志館高男子アーチェリー部の江口公康=高志館高

 昨年8月の全国総体。全員高校から競技を始めた2年生チームの高志館男子アーチェリー部は、大舞台で快進撃を演じた。序盤の出遅れを取り戻して団体予選を突破すると、決勝トーナメントでは接戦を勝ち抜いて2勝し、堂々の4位に輝いた。その主力を担ったのが江口公康(17)だ。

 高校入学後の部活動紹介で的を狙う姿に憧れ、アーチェリーを始めた。友人からは「弓を引っ張るだけの簡単な競技」という印象を持たれることもあったが、実態は違うと江口は強調する。

 風の流れを察知して的確な角度で矢を放つ判断力、重圧に動じない集中力と精神力、さらに弓は重いもので約3キロあり、弦を引く力は約20キロにも及ぶため、腕の筋力も必要になる。通常、部員は1日の練習で150本ほど矢を放つが、江口は入部直後から全体練習終了後も連日50~100本、一人で自主練習に取り組んだ。

 中学時代は柔道部だったが、途中で部活動を辞めたことに引け目を感じていた。「(高校では)全力でやりきる」と心に決め、誰よりも弓を引いた。その努力が実を結び、昨年の県総体で個人、団体の2冠を達成し、全国でも団体で準決勝まで勝ち進んだ。

 チームは「全国優勝」という大きな目標を掲げ、この1年練習に取り組んできた。江口も体幹トレーニングや肩周りの筋力強化に取り組み、監督やOBから積極的に指導を受けてフォームを固め、技術と精神面を強化してきた。

 総体が中止になって夢が絶たれ、一時は競技へのモチベーションも下がった。だが、「最後までやりきろう」と再び心に決めた。SSP杯では、団体戦だけでなく、ともに成長してきた仲間との個人戦もある。誰よりも積み重ねてきた練習の成果を、集大成の場で発揮する。

 

 ■アーチェリー 20日に佐賀市の県立森林公園アーチェリー場で男女の個人、団体を行う。

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