自己ベスト更新を目指しトレーニングに打ち込む有田工の有冨亮=西松浦郡有田町の同校

 バーを握って神経を研ぎ澄ませ、タイミングを見極めると、バーベルを一気に頭上へ。有田工ウエイトリフティング部の有冨亮(17)は、挙げる感覚を身体に刻み込むようにして、黙々と練習に取り組んでいた。

 休校中は、バーベルに一切触ることができなかった。全国高校総体や国体に出場した実力者だが、影響は小さくなかった。部活再開後は、挙げられる重さが一時、自己ベストより約20キロ落ちた。

 1月の全九州高校選抜では、階級を上げた102キロ級で2位。「全国総体では表彰台」と目標を掲げていた大会がなくなり、モチベーションの維持に悩みもしたが、前を向いた。今春から現役選手の監督の指導を受け、ハードメニューをこなしており、SSP杯では自己ベスト更新を狙う。

 ウエイトリフティングは高校から始めた。中3の進路選択時期、体格を見込まれ、同校の練習見学に誘われた。「小3からクラブチームでサッカーを続けてきたので、今度は個人競技で自分自身の力を試したくなった」

 180センチ近い恵まれた体で1年時から期待されたが、「緊張で本番に力が出せない時があった」。全国や九州の大会で経験した悔しさをバネに、課題克服に取り組んできた。

 フォーム作りでは、五輪選手と自分の動作を動画で比較して改善する工夫を重ねてきた。「1キロでも記録が伸びた時の嬉しさが忘れられない。やった分だけ数字がついてくる」と、魅力を語る。

 本来の階級の96キロ級で挑むSSP杯は、自己ベストより、スナッチがプラス5キロの105キロ、ジャークは同8キロの130キロを目指す。「休校前は練習で挑戦していた重さ。今の練習量なら、感覚さえ戻ればいけると思う。達成するという気持ちで」と、強い決意で大会に臨む。

 

 ■ウエイトリフティング 21日に有田工高ウエイトリフティング道場で階級別の個人戦を開催。スナッチとジャークの2種目を実施する。

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