円形の枠につるし、2本のばちでたたく楽太鼓

釈菜の演奏で雅楽隊が身に着ける衣装

孔子の生涯を描いた江戸時代の図絵。笙を演奏する孔子の様子が美しい彩色で描かれている

1694(元禄7)年に作られた管楽器「鳳笙(ほうしょう)」と楽譜

 孔子像をまつる多久市の国重要文化財・多久聖廟(せいびょう)の伝統行事「釈菜(せきさい)」で演奏される雅楽の歴史をたどる企画展が、市郷土資料館で開かれている。楽器などの資料21点を並べ、演奏の由来や孔子との関わりをひもとく。28日まで、入場無料。

 記録に残る限り、多久で初めて雅楽が演奏されたのは1701(元禄14)年とされる。県重要文化財の多久家資料「御屋形日記」には、聖廟に納める孔子像が多久に届いたことを祝い、佐賀から楽師を招いて演奏したと記されている。

 聖廟が完成した7年後の1708(宝永5)年からは、孔子像に供え物をささげる年2回の釈菜で多久の武士たちが奏でた。現在は市の職員が楽隊を編成し、演奏を受け継いでいる。

 企画展では、釈菜で使われた「鞨鼓(かっこ)」や楽太鼓、青銅製の「鉦鼓(しょうこ)」を紹介。1694(元禄7)年に作られた管楽器「鳳笙(ほうしょう)」に加え、笙を演奏する孔子を描いた江戸時代の図絵も並べる。

 儒学を興した孔子が、詩や礼儀、音楽を学ぶことで学問が完成するという意味の言葉を語ったと論語に記されている。江戸時代には雨乞いの儀式で雅楽が演奏されたとの記録もあり、学芸員の志佐喜栄さんは「今より身近だった雅楽が、多久でどう受け継がれてきたのかを感じて」と話す。

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 観覧時間は午前9時~午後4時。月曜休館。新型コロナウイルス感染予防のためマスクを着用し、間隔を空けて観覧するよう呼び掛けている。

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