知事特別賞に選ばれたグエン・ロック・ハイ・ダンさん=佐賀市の福田鉄筋工業

知事特別賞を受賞したヴォ・ヴァン・チェンさん。手前にあるのは、練習で造った6分の1の大きさの模型=小城市の大久保鉄筋工業

 佐賀県が2019年度に実施した「後期技能検定技能競技大会」で優秀な成績を収めたとして、ベトナムから来た外国人技能実習生2人が、知事特別賞に輝いた。最高の知事賞に次ぐ賞で、初めて設けられた。大久保鉄筋工業(小城市)のヴォ・ヴァン・チェンさん(26)と、福田鉄筋工業(佐賀市)のグエン・ロック・ハイ・ダンさん(26)。いずれも2級鉄筋施工で、柱や梁(はり)など鉄筋コンクリートの骨組みを、1時間40分以内で図面通りに正確に組み立てる技術などが審査された。2人の喜びの声などを紹介する。

■組み方工夫、努力重ね グエン・ロック・ハイ・ダンさん

 日本語検定の勉強と、実技の練習に励んだグエンさんは、「緊張はせず、自分の力を出せた」。普段の仕事でも、図面から立体を想像して組み立てており「勉強してきた成果が出せてうれしい」と喜ぶ。

 組み方を工夫し、組み立てる時間は参加者の中で最も早かったという。福田鉄筋工業の福田信之社長は「日頃から、段取りよく作業する方法を考えているのが生かされた」と話す。

 「日本人の仕事に対する考え方を学び、技術を身に付けたい」と来日して6年目。「現場を仕切る職長を任せていいと思うほど、腕はいい」と福田社長。グエンさんは「まだまだ頑張らないといけない」と謙遜しつつ、「次は1級を取りたい」と意欲を見せる。

 

■目標「大きな現場で製図」 ヴォ・ヴァン・チェンさん

 日本に来て5年目となるヴォさんは、終業後に模型を造るなどして、練習を重ねた。日本語で出題される学科試験もあり、過去の問題を繰り返し解いた。

 本番は「緊張したが練習どおりにできた」と振り返る。大久保鉄筋工業の大久保洋次社長は「覚えることが多く、日本人でも難しい。真面目に取り組んできた成果」と評価する。

 外国人労働者として韓国で働く兄の影響で、「同じアジア圏の日本で技術を学びたい」と来日。小さい現場では製図を任されており、「表彰は自信につながった。支えてくれた会社の人たちに感謝したい」と笑顔で話す。「鉄筋1級に合格し、大きな現場でも図面を描けるようになりたい」と力を込める。

 

 その他の受賞者は次の通り。

 【知事賞】1級 江口大稀(農業機械整備)=JAさが佐城地区川副中央農機センター▽2級 山口力知(工場板金)=かわでん▽3級 多久島蒼汰(電気機器組立て)=有田工高、古賀一真(同)=同、田中悠馬(同)=佐賀工高、内山龍人(鉄筋施工)=唐津工高、坂口寿飛(テクニカルイラストレーション)=嬉野高塩田工業科キャンパス

【県職業能力開発協会会長賞】1級 久原詳一朗(農業機械整備)=JAさが白石地区農機センター▽2級 古賀祥一(コンクリート圧送施工)=多久コンクリート圧送、馬場鷹徳(鉄筋施工)=馬場鉄筋▽3級 杉本雅人(家具製作)=産業技術学院、片岡大(電気機器組立て)=同、松野晃大(機械・プラント製図)=同、元山涼太(機械加工)=佐賀職業能力開発促進センター、坂口司(建築大工)=嬉野高塩田工業科キャンパス

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