SSP杯を目前に控え、調整を続ける多久高の相撲部員たち=多久市の同校

SSP杯を目前に控え、調整を続ける多久高の相撲部員たち=多久市の同校

SSP杯を目前に控え、調整を続ける多久高相撲部=多久市の同校

「さあ、行け行け」。息を切らして相手の胸に飛び込んでいく選手を、土俵を囲んだ残りの部員たちが大声で励ます。個人戦で競うSSP杯の相撲競技に唯一出場する多久。部員8人のうち、けがなどで数人が欠場する予定だが、目前に迫った大会で互いに力を出し切ろうと誓い、士気を高め合っている。

 3年生4人のうち3人は高校入学と同時に相撲を始めた。対照的に1、2年生はいずれも小、中学時代からの経験者。1年の東島翔(15)と満上颯悟(16)の2人は、北方中3年の時に出場した全国中学校体育大会で準決勝まで勝ち進んだ団体戦のメンバーだ。

 「実績のある1年生の入部に刺激を受け、上級生の目の色が変わった」と小形祥三監督(56)。子ども相撲が盛んな唐津市鎮西町で育ち、小学2年で競技を始めた2年の伊藤晃成(17)もその一人だ。

 昨年11月の県新人戦で個人80キロ級と無差別級の2階級を制し、九州大会優勝を今後の目標に掲げる。臨時休校や部活動の自粛が続く中、自宅などでの筋力トレーニングで課題の上半身強化に励み、体重は入学時から20キロ増えた。

 部内の競争意識が増す中、3年ぶりの団体優勝を目指した県総体は中止になった。昨年2位の雪辱に燃えていた3年の神宮潤也(17)は左足の骨折で欠場。他にも新型コロナウイルスの感染を警戒して出場を見送る選手もいる。

 8人全員で大会を迎えることはできないが、主将の吉村陸(18)は「年下に倒されるたびに悔しくてたまらなくて。もっともっと強くなろうと思った」。下級生に胸を借りて、全体練習後もぶつかり稽古を重ねてきた。同年代の仲間の思いを代弁し、「笑って最後を迎えられるよう力を出し尽くす」。きっぱりと言い切った。

 

 ■相撲 21日に唐津市体育の森運動公園相撲場で開催。無差別級など個人戦のトーナメントを予定している。

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