積極的なプレーで相手を突く佐賀商女子フェンシング部の魚永幸希=佐賀市日の出のSAGAサンライズパーク総合体育館フェンシング場

積極的なプレーが持ち味の佐賀商女子フェンシング部の魚永幸希=佐賀市日の出のSAGAサンライズパーク総合体育館フェンシング場

 目が離せないほどの速さで繰り広げられる駆け引きの中、相手の一瞬の隙をうかがい、剣で突く。佐賀商女子フェンシング部の魚永幸希(17)は、格上相手にも一歩も引かずに気迫で圧倒するスタイルが武器。競技を始めてわずか3カ月で全国の舞台に立った。

 高校1年の全国総体。「技術面では他に上回る生徒もいたが、負けてもただでは帰らない姿勢が目に留まった」。野本尚子監督は、魚永を団体メンバーに抜てきした。技の数は少なくても果敢に前に出て剣を突きだす姿が仲間を鼓舞し、チームはベスト8入りした。

 一方で、大きな経験をしたことがプレッシャーにもなり、気持ちの波が大会でもそのまま出るようになった。「今までやってきたことが崩れるのが怖くなった」

 自身の弱点を見つめ直すため、1年の冬から自宅や試合前の会場で、3分間姿勢を正して目を閉じる精神統一を続けた。技術面でも、相手との距離感や技の出し方、選び方を必死に学んだ。

 「初めて自信を持って臨めた」という今年1月の九州大会。持ち前のガッツでチームをけん引し、団体エペ2位、フルーレ4位となり、春の全国切符をつかんだ。しかし、大会は中止になった。

 「ここで諦めたくない。国体、大学でいい成績を残すことを目標にした」。休校期間中も平日3・5キロ、土日は6キロを走り、自宅では壁に掛けた的に向かい、フォームを意識して7種類の突きの練習をするなど、できることは怠らなかった。SSP杯でも「最後の最後まで決して諦めない試合をしたい」と話す。

 昨年、佐賀市のSAGAサンライズパークにフェンシング場が新設された。広さは倍になり、空調設備も整った。「練習の質も上がったが、多くの人に見てもらえる機会が増えたことが何よりもうれしい」と魚永。中学校訪問など普及活動にも積極的に参加する。「フェンシングの楽しさを伝えたい」

 

 ■フェンシング 20日に佐賀市のSAGAサンライズパーク総合体育館フェンシング場で、フルーレの個人対抗を行う。

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