4年目となる「シギの恩返し米プロジェクト」で田植えをする内田武士会長=佐賀市東与賀町

 ラムサール条約登録湿地そばの佐賀市東与賀町の水田で進められている米のブランド化の取り組み「シギの恩返し米プロジェクト」で、12日、田植えが行われた。4年目を迎える今年は、延期になった東京五輪・パラリンピックへの食材提供を目指す。

 減農薬、減化学肥料の特別栽培米「夢しずく」を基に、地元農家や市、県、農協、佐賀大などが連携して環境保全・循環型農業の実証実験に取り組んでいる。冬に裏作をせずに水を張り、シギなどの渡り鳥の飛来を促して豊かな土壌をアピールする狙いがあり、あっさりした味わいが特徴。

 今年度は栽培面積を前年の2・4倍となる約2ヘクタールに広げ、収量は9トンを目指す。プロジェクト推進協議会長の内田武士さん(66)をはじめ、4人の生産者が米作りを担う。

 東京五輪・パラリンピックへの食材提供には、国の農業生産管理の基準に準拠した「佐賀県GAP」の取得が必要で、昨年には県内で初めて取得。今年度も更新を進める。

 実証実験は5年間で、2021年度までに栽培マニュアルを作り正式販売を目指す。今後は、冬の水張りの有無や肥料の種類などを細かく決めていく。

 試験販売先は徐々に増え、今夏は三越伊勢丹グループのお中元でも取り扱われ、150グラムのパックご飯を限定500食販売する。内田会長は「味の評判も良く手応えを感じる。このまま波に乗って大きくしたい」と抱負を語った。

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