SSP杯のライブ配信を見ながら応援する敬徳高剣道部の保護者=伊万里市の伊万里コミュニティセンター

 一度は諦めたひのき舞台に立つ感慨はひとしおだった。新型コロナウイルスの影響で中止になった佐賀県高校総体の代替大会として13日に開幕したSSP杯県高校スポーツ大会。「頑張る姿を見せられる」「この大会で成長できた」―。高校生最後の大会に臨んだ3年生は感謝を胸に奮起し、努力を間近で見てきた保護者や指導者は躍動する選手の姿を心に刻んだ。

 剣道男子団体で優勝した敬徳(伊万里市)。全国に照準を合わせるチームは県外からの特待生もいて、副将を務めた3年の堀越丈司さんも神奈川県出身。全国制覇の夢こそ断たれたが、「剣道のために佐賀に来て、支えてくれた父母に恩返しする機会がほしいと願っていた。成長した姿を見せることができた」と、気持ちに区切りを付けた。

 剣道は「3密」を避けるために無観客試合となった種目の一つ。敬徳剣道部の保護者会は伊万里市の伊万里コミュニティセンターで、オンライン観戦した。「頑張れ」「一本頼む」。三養基郡みやき町の競技会場から配信される動画にリモートで声援を送り、男子優勝、女子準優勝を果たしたチームを後押しした。

 この日、集まった保護者は約30人で、神奈川県や愛知県からも駆け付けた。神埼市の小池里恵さん(40)は「本当は会場に乗り込みたいけど、気持ちを抑えるのが大変」と興奮冷めやらない様子だった。

 屋外競技は消毒液の配置やマスク着用などの対策を講じつつ、公開された。小学生時代に選手を導いた指導者も足を運んだ。江北少年サッカークラブの溝口力代表(56)と樋口郁也コーチ(58)は、教え子のサッカー男子・佐賀北の小野拓弥主将の活躍を見守った。「小さいころから『北高でサッカーがしたい』と言っていた。主将としてピッチに立つ姿を見ると、指導者冥利(みょうり)に尽きる」と目を細めた。

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