練習後にマットを消毒する鳥栖工レスリング部の生徒=鳥栖市の同校レスリング場

 13日に開幕する「SSP杯佐賀県高校スポーツ大会」は、新型コロナウイルスの感染が拡大して以降、県内で開かれる初めての大規模スポーツイベントだ。選手たちは練習前後の手洗いや消毒を欠かさず、運営を担う県教委や各競技専門部は体調確認の徹底、会場の入場制限を実施するなど、感染防止に細心の注意を払った上で本番を迎える。

 インターハイ常連の強豪・鳥栖工高レスリング部は、部活動が再開されて以降、練習後にはマットを拭き上げ、消毒液の噴霧を始めた。佐賀市内の野球部では、練習前後の手洗いに加え、ドリンクの回し飲みをしないなどのルールを決めた。各競技の選手や指導者は、日頃の練習から感染防止に心を砕いてきた。

 県教委は大会開催にあたり、日本スポーツ協会のガイドラインに沿って、感染症対策の指針を作成した。審判や顧問教諭に体調チェック表の提出を義務付け、選手も「保護者同意書」を出さなければ会場に入ることができない。「3密」を防ぐため、会場の換気を定期的に行い、ハイタッチなど選手間の身体接触も控えるよう指導している。

 対策を考える上で頭を悩ませたのが、観客の入場をどこまで認めるかだった。SSP杯は全31競技中9競技を無観客とした。県教委の担当者は「感染症の観点から言えば無観客が一番いい」としながらも、「選手や保護者の『見てほしい、見たい』という気持ちにどこまで応えられるか、バランスが難しかった」と振り返る。

 SSP杯の開催が発表されて以降、県教委には大会への賛否や「試合を見せて」といった声が寄せられてきた。担当者は「何が正解かは分からないが、まずは生徒に寄り添って大会を運営したい」と話した。

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