九州新幹線長崎ルートの未着工区間(新鳥栖-武雄温泉)の整備方式を巡り、佐賀県の山口祥義知事は11日、国土交通省との「幅広い協議」の場でフル規格を議論する場合、「(フル規格の整備方針を示した)与党の議論とは関わりなく、ゼロベースからしっかり時間をかける」と強調し、結論を急ぐ国交省にくぎを刺した。6月定例県議会の冒頭に述べた。

 県と国交省は5日、協議の在り方の確認作業で折り合わないまま、協議入りした。その際、国交省が反発していた「ゼロベースから時間をかけて」との表現を山口知事はあえて引用し、「フル規格は受け入れられないという、これまでの考えに変わりはない」と明言した。

 赤羽一嘉国交相が9日の会見で「いい結論を可及的速やかに導き出したい」と述べたことに対するけん制とみられる。

 山口知事は提案事項説明で「そもそも武雄温泉-長崎間をフルで整備することになったのはフリーゲージトレイン(軌間可変電車、FGT)を導入するからで、今のような状況になった責任は国が負うべき」との認識を示した。

 終了後、山口知事は記者団に「佐賀県はFGTで在来線とつなぐことには合意したが、それができなくなったからフル規格で全国の新幹線ネットワークにつなぐというのは筋が違う。どうしてもというなら、地元の意思が重要視される今の法体系、スキームを変えてからとなる」と述べた。

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