「友達と間隔を取ればマスクを外してもよい」として、蒸し暑い中に下校する児童たち=9日、鳥栖市本町の鳥栖北小

 「新型コロナウイルスも怖いけれど、熱中症も怖い」―。佐賀県内で全国初の猛暑日を記録する暑さになる中、県教育委員会の通知を受け、各市町教委がマスクを外しての登下校を認める対応を取り始めた。マスクを外した状態で近づきすぎてもいけないと、指導の仕方を思案する現場もある。

 

 高気圧に覆われた県内は8日、佐賀市で35・2度を記録。9日も佐賀市で34・6度を観測するなど各地で気温が上昇した。

 こうした状況を受け、鳥栖市教委は登下校中や体育の授業で、間隔と換気に注意しながらマスクを外していいことにした。各小中学校を通じて児童・生徒に通知し、保護者や交通指導員らへの周知も図る。十分な対策を取った上で、部活動などでマスクを外してもいいとする県教委の5月中旬の通知を契機に、複数の学校医に問題がないかを確認して決めたという。

 文部科学省は5月に公表した文書で、学校教育活動でのマスク着用を呼び掛けている。そうした中、気温の上昇で熱中症のリスクが高まったため、県教委は6月5日、県立学校と各市町教委に出した「留意点」で、「熱中症などの健康被害が発生する可能性が高いと判断した場合は、換気や児童生徒の間に十分な距離を保つなどの配慮をした上で、マスクを外すよう対応すること」と盛り込んだ。

 小城市教委も小中学校に適宜マスクを外すよう促し、三養基郡上峰町の上峰小も、登下校や外遊びでマスクを外すことを認めている。伊万里市や西松浦郡有田町の教委も「帰宅時は気温が上がっている」として対応を検討する予定。唐津市教委は「学校によって対応がまちまちになっている」と捉え「通知について近日中に検討する」と説明している。

 一方、子どもたちが登下校時、マスクを外したまま常に近づいた状態にならないか、気をもむ学校現場もある。県教委は「公共交通機関を利用するときも、マスクを外していいと勘違いされてはいけない」と懸念し、運用の変更が「気の緩み」にならないようにも呼び掛けている。

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