「さが交通デザイン協議会」のFacebookページ

 九州新幹線長崎ルートの2022年度暫定開業を見据えた地域づくりを目的に、佐賀県内の自治体や経済、観光団体など44会員で構成していた「さが交通デザイン協議会」が5月末で解散した。事務局の県によると、協議会による全県的な取り組みが、各地域の個別課題に十分に対応できなくなったと説明している。

 協議会は新幹線鹿児島ルートと長崎ルートの開業効果を地域に広げようと、09年度に「新幹線さが未来づくり協議会」として発足した。長崎ルートが武雄温泉駅で在来線特急と新幹線を乗り継ぐリレー(対面乗り換え)方式で暫定開業することが決定した後、17年度に名称を変更し、地域の魅力向上も事業に加えた。

 県交通政策課によると、近年は会員から「各地域で主体的に進められている地域づくりの課題は異なり、一つの組織で全県的に進めることが最適とは言えない」との声があり、昨年9月の意向調査では会員の大半が解散に賛意を示した。今年5月に書面による総会を開き、解散への賛成が37、反対1で了承された。

 長崎ルートの未着工区間(新鳥栖-武雄温泉)の整備方式の方向性を巡っては関係者によって主張が分かれているが、交通政策課は今回の協議会解散に関して「直接結び付くものではない」としている。「解散したのは目的と手段が合わなくなったため。協議会の事業では、人の流れを創出するには至っていない。引き続き県の事業として地域資源の魅力を高める支援をしていきたい」と説明する。

 同課によると、協議会の年間予算は約1200万円で、負担額は県が1038万5千円、20市町が計127万円、民間団体が計26万円。これまでアドバイザーの派遣や、公共交通機関を絡めた地域活性化の取り組みへの補助、県産品をアピールする特別列車、大阪でのPR事業などに取り組んだ。

このエントリーをはてなブックマークに追加