切磋琢磨しながら成長してきた龍谷自転車競技部の牧瀬治貴(左)と藤松晴人=佐賀市水ヶ江の龍谷高周辺

 最高時速は60キロ以上。己の肉体を信じて懸命にペダルを踏み、トラックやロードを疾走する。県内唯一の自転車競技部がある龍谷。牧瀬治貴(17)と藤松晴人(17)は、一緒に練習してきた仲間であり、ライバルでもある。全国総体に出場する夢は絶たれたが、SSP杯で全国に届くタイムを出すことで、3年間の証しを残す。

 競技を始めたのはともに高校から。スピード感のある自転車のかっこよさに引かれた牧瀬が、藤松を部に誘った。

 持久力がある牧瀬は、定められた距離を走って順位を競うスクラッチが得意。一方の藤松は短距離や1キロタイムトライアルで力を発揮する。得意分野が異なる二人は、普段から改善点を指摘し合いながら切磋琢磨(せっさたくま)してきた。

 ともに全国を目指してきたが、その道のりは遠かった。これまで九州大会まで進んでも、他県の選手のペースについて行くことができなかった。鍛錬を重ね、3年間で1キロのタイムはともに10秒以上短縮し、200メートルは11秒台後半で走れるまでに成長した。ことしこそ憧れの舞台で走るつもりだったが、かなえる機会は訪れなかった。

 「インターハイに行くために練習していたので、中止はかなり残念だった」と藤松。牧瀬も「何日か練習に身が入らなかった」と振り返る。そんな中、SSP杯の開催が決まった。「全国に出場できるくらいのタイムを出そう」。二人の新たな目標が決まった。

 SSP杯は個人種目のみで競う。普段は仲間の二人も、互いへのライバル心をむき出しにする。主将を務める牧瀬は「4種目で完全優勝したい」、藤松は「(牧瀬より)ベストタイムはまだ少し遅いけど、超えたい」と意気込む。

 

 ■自転車 21日に武雄競輪場で開催。フライングスタート200メートル、400メートルタイムトライアル、1キロタイムトライアル、3キロインディヴィデュアル・パーシュートの男子個人4種目で競う。

このエントリーをはてなブックマークに追加