「2020SAGA SSP杯県高校スポーツ大会」への思いを語る山口祥義知事=佐賀県庁

県高校総合大会と全国高校野球選手権佐賀大会の代替大会の概要を発表し、記念撮影する(左から)山口祥義知事、県高体連の中島慎一会長、県高野連の渡邊成樹会長、落合裕二教育長=25日午後、佐賀県庁

 「SAGA2020 SSP杯佐賀県高校スポーツ大会」が13日に開幕する。新型コロナウイルスの影響で集大成の場を奪われた高校生のために、県、県教育委員会、県高体連、県高野連の4者が連携して開く「全国初」の大会で、29競技30種目の実施を予定している。開幕を約1週間後に控え、大会会長を務める山口祥義知事に、SSP杯や高校生に対する思いを聞いた。

 

 ■5月25日に大会開催を発表するまでの経緯について。

 5月11日に県高校総体の中止が発表され、その翌週に代替大会の話になった。その間、落合(裕二)教育長と「何かやれる方法はないか」という話をしていた。20日には高校野球も中止になった。何もないまま終わってしまうのはあまりにも切ない。高校生たちに「佐賀県で高校生活を過ごして良かったな」と思ってもらいたかった。高校総体と高校野球が一緒になった大会をできないかと調整していたら、みんながSSPの旗に、はせ参じてくれた。

 ■決定までのスピード感が際立った。

 佐賀県が普段からスポーツでいろんな意見交換や思いの共有をしていたから、一気にまとまったと思う。全国初の発表をできてうれしいし、県民の皆さんがエールを送っていただける環境になっているのもありがたい。「高校生を盛り上げよう」という力をこんなに早く結集できた。トップダウンは、後ろを走っている人がいて初めて成り立つ。(開催にこぎつけた)県職員や関係者を誇りに思う。

 ■大会を開く意義は。

 人にとって節目は大事。トップ(優勝)は一つしかなく、負ける人の方が多いが、それは必ず生きていく上での大きな証しになる。「あの時エラーしたよね」でもいい。どんなストーリーであれ、あるかないかは大きい。大人になって「苦労して部活したけど、結局コロナで大会できなかったよね」では切ない。大会を開催し、みんながベストを尽くして、そこで一つのストーリーが完結する。起承転結の「結」がないようなドラマはつくりたくない。

 ■知事自身の部活動経験は。

 小中高とサッカー部だった。高校時代はレギュラーになれなかったし、途中で足をけがして、とてもサッカーをできる状況じゃなかった。「一度ちゃんとした大会に出たかったな」という無念さはある。だからこそ、試合に出るということを大事にしてあげたい。

 ■困難な状況下で高校生活を送る生徒たちへの思いは。

 人生はいろんなことがある。いいことと悪いことが両方起きる。悪いことが起きた時に、それでもいかに前を向いていけるかが大事になる。子どもの頃は、なかなか自分でそう思うのは難しい。だから大人がその環境をつくってあげたい。そこから何をつかみ取るかは、高校生次第。今回この大会に出た選手たちは将来、大きな財産だったと感じてもらえると確信している。もちろん、大会に出ないで受験勉強を頑張ろうという人にもエールを送りたい。

 ■コロナの影響が残る中でのスポーツ大会は全国に先駆けたものになる。

 仮に何かが起きたとしても、しっかり対応できる態勢を取っておくということで総合的な判断をさせていただいた。これからコロナ対策をしっかりやりながら、何とか実現できる環境を整えていきたい。さまざまな意見はあると思うが、リスクはゼロにはならない。ずっと続いていく。その中でどのように大会運営をしていくのか。今回は(観戦を制限される競技は)ウェブなどを使いながら、佐賀らしいやり方で関係者、県民の皆さんに盛り上がっている状況をお届けしたい。コロナと向き合いながらのスポーツというものを見つけていきたい。いずれ来る国スポ(国民スポーツ大会)、全障スポ(全国障害者スポーツ大会)への大きなきっかけにしたい。

 ■SSP杯をどんな大会にしたいか。

 高校生はじめ、県民みんなが「やって良かったな」と心から感動できるような、そんな大会にしたい。私もできる限り会場に足を運びたい。

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