一番茶を摘んだ後に茶の木を刈り取る「中刈り」も目立っている=嬉野市嬉野町

 佐賀・長崎両県で生産される「うれしの茶」の今年の一番茶の数量は、収穫期の気温の冷え込みが響き、前年比10%減の518トンだった。新型コロナウイルスによる嬉野市内の旅館の休業などが影響し、商社が仕入れを抑える動きもあったため、総額は17%減の10億1800万円だった。平均価格は8%減の1キロ1964円となった。

 西九州茶農業協同組合連合会によると、今年の初入札は暖冬の影響で昨年より3日早く始まった。ただ、一番茶の収穫時期の4月下旬から5月上旬にかけて気温が下がったため、生育が抑えられて総量が落ち込んだ。また、新型コロナの影響で主要な出荷先である市内の旅館の休業やイベント中止などから需要が落ち込んだ。同連合会は本年度のうれしの茶の総量と総額の見通しについて「下方修正が必要」としている。

 こうした動きに合わせ、市は二番茶の収穫を見合わせる農家が出てくることを想定し、一番茶を摘んだ後に茶の木を刈り取る「中刈り」をした農家に対し、10アール当たり1万円の補助金を出している。

 中刈りは通常、樹勢の回復を目的に4~5年に一度の頻度で実施。今年はその規模を例年より約50アール拡大したJAさがみどり地区茶業部会の三根孝一部会長(63)は、「コロナの影響で茶の消費が伸び悩んでいる。減収にはなるが、来年またいいお茶ができれば」と話す。

 同連合会は「新型コロナの影響で先行きが不透明で、新茶シーズンに売り込めなかったことも減収の要因」としている。

 一番茶の入札会は5月29日まで開かれた。

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