全国知事会は4日、オンラインで全体会合を開き、新型コロナウイルス対策の強化を国に求める提言をまとめた。大都市部への過度な人口集中は感染拡大のリスクを高めるという教訓が得られたとして、地方分散の必要性を強調。特措法に基づく休業要請に関し、従わない事業者への罰則適用などを検討すべきだとした。感染予防と社会経済活動の両立に全力を挙げるとした「日本再生宣言」も採択した。

 コロナ対策で陣頭指揮を執る知事の発言や発信力が注目され、知事会の存在感も高まる中、会合には45知事が参加。会長の飯泉嘉門徳島県知事は冒頭あいさつで「国に対して現場のニーズをタイムリーに提言し、感染拡大の第1波を抑えることに大きく貢献した」と知事会の役割を訴えた。

 提言は、首都圏などでの感染拡大が社会経済に大きな影響を与えたことを踏まえ「一極集中に伴うリスクを減少・回避する重要性を改めて認識した」と指摘。人口の地方分散に向け、テレワークなど多様な働き方ができる環境整備や、中央省庁の地方移転などを進めるよう要請した。

 コロナ特措法を巡り、罰則の検討を求めたのは、休業要請の実効性を高めるのが狙い。感染拡大阻止に向け多様な対策が実施できるよう、知事の裁量権拡大も求めた。

 日本再生宣言は、流行の第2波を食い止めるため、検査と医療提供体制を早急に見直すと表明。国と連携し、クラスター(感染者集団)事例を含む感染ルートの解明と各地の対応策を収集・分析する取り組みに着手するとした。

 会合では一極集中の是正を求める意見が続出。小川洋福岡県知事は「過度な人口・企業集中のリスクを実感した」とし、吉村美栄子山形県知事は「オンライン会議など地方にいても仕事ができることを日本中が実感した」と述べた。

 全体会合は毎夏の恒例行事で、21年度は滋賀県、22年度は奈良県で開催する予定。

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