新型コロナウイルスに感染した重症者が入院した個室。空気が室外に漏れないよう、気圧が低くなる機能がある=佐賀市嘉瀬町の佐賀県医療センター好生館

 新型コロナウイルス感染者の治療を担う佐賀県医療センター好生館(佐賀市嘉瀬町)は4日、報道陣に感染症病棟を公開した。院内にウイルスを入れないための取り組みやスタッフの防護対策を説明した。物資不足に陥りながら、マスクを再利用するなどして乗り切ったこれまでの対応を振り返った。

 好生館は、県内に五つある感染症指定医療機関の一つで、感染症病床8床を備える。患者の急増に備え、一時的に一般病床を転用して21床に増強した。これまでに17人を受け入れ、うち1人は重篤な状態になったが回復した。2日までに全員が退院している。

 感染者の出入り口や入院する病棟を一般患者と別に設け、接触しないようにした。感染症病床に転用した一般病床では、廊下にテープを貼って区域を分け、他の一般病床とつながる廊下を壁でふさぐなどして対応した。

 現場の医師や看護師は、感染防御の効果が高いマスク「N95」が不足しているため繰り返し使用し、家族への感染リスクを考慮して病院に泊まって治療に当たった。一方で、看護師が子どもを通わせている保育園から、登園を自粛するよう求められたケースがあったという。

 また同館は感染の第2波を見据え、手術が必要な患者のためのPCR検査態勢を独自に準備していることを明らかにした。これまでは、感染疑いがある患者の手術は延期するしかなかったが、自前で検査することで医療を通常通り提供できるようにする。

 4月の外来延べ患者数は前年同月と比べて2割減り、1万1718人となっている。佐藤清治館長は会見で「病院を警戒するあまり、がんや心臓病などで適切な治療時期を逃してしまう懸念がある」と指摘し、「厳重に対策を実施しており安心して受診してほしい」と述べた。

このエントリーをはてなブックマークに追加