自動車シートの組み立て作業で、作業ロスを低減させる部品搬送ゴンドラを考案した村上秀行さん=神埼市のトヨタ紡織九州

 自動車の内装品などを手掛けるトヨタ紡織九州(神埼市)の村上秀行さん(38)は、自動車シートを組み立てる工程で部品を一定の速度で搬送できるゴンドラを考案した。作業の所要時間を約2秒短縮し、生産性の向上につなげた。

 組み立て作業の中で、作業員が振り向いて部品を取り出す「振り向き作業」がロスになっているという現場の声がきっかけになった。重量が異なる部品の搬送では、速度にばらつきが出やすく、試作段階ではゴンドラから部品が落下する課題もあった。

 「重さとのバランスを調整するにはどうすればいいか」。子どもとおもちゃで遊んでいる時に思いついたのがバネだった。ゴンドラが移動するレールにバネを利用することで、傾斜角度が変わるように改良した。平均で3・2秒かかっていた作業が、1・3秒に短縮でき、「作業がやりやすくなった」と現場から評価された。

 社内には過去に表彰された社員が複数おり、「自分が選ばれるとは思っていなかった」と謙遜する。普段は班長として現場の作業員17人をまとめている。「これからもコミュニケーションを取りながら、一つでも多くの困りごとをなくしていきたい」。向上心が尽きることはない。

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