新型コロナウイルスを巡るいじめをテーマに道徳の教材を制作した二里小の福田和史教諭=伊万里市の同校

 道徳(どうとく)の授業(じゅぎょう)を研究する伊万里市の小学校教諭(きょうゆ)が、新型コロナウイルスを巡(めぐ)るいじめをテーマにした紙芝居(かみしばい)を作りました。医療従事(いりょうじゅうじ)者の子どもが学校で心ない言葉を浴びせられるストーリーで、「言ってしまう人」と「言われた人」の気持ちを考え、他者を思いやることを学ぶ内容(ないよう)になっています。
 伊万里市教委は休校対策(たいさく)として教育番組「『いまりっ子』応援(おうえん)プログラム」を企画(きかく)し、市内の教職員(きょうしょくいん)が出演(しゅつえん)する5~9分の番組をケーブルテレビや市のホームページで発信しています。この番組の「道徳の時間」用に、いじめをテーマにした紙芝居を作りました。
 制作(せいさく)を担当(たんとう)したのは、二里小の福田和史教諭(32)ら市内で道徳の授業を研究している先生たち。4月末に市教委から依頼(いらい)を受け、若手(わかて)や中堅(ちゅうけん)が集まってストーリーを考えた。絵は画用紙12枚(まい)になり、福田教諭が大型連休中に1人(り)で仕上げました。
 あらすじは、「さる吉(きち)君」は母親が病院で働いているという事実だけでみんなから「コロナ」と呼(よ)ばれ、つらくて学校に行けなくなる。なぜこういうことになったのか、「くま先生」と考えるというお話。
 くま先生は「原因(げんいん)が分からないことや経験(けいけん)していない出来事があると、不安や怖(こわ)さを感じてうわさを信じたり、誰(だれ)かを仲間外れにしたりしてしまう」といじめた側の気持ちをくみ取った上で、「でも、不安や怖さを一番感じているのは誰かな」と問い掛(か)かけます。
 「自分の言動がどれだけ人を傷(きず)つけたか気付かないと、思いやりの心は生まれない」と福田教諭。県内でも感染(かんせん)への恐(おそ)れからくる差別や偏見(へんけん)が起きている中、大人にも見てほしいと呼(よ)び掛(か)けています。(26日付16面)

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