「SAGA2020 SSP杯佐賀県高校スポーツ大会」は、野球も含めた形で行われる全国に先駆けた大会となる。3年生の集大成の場をつくろうと関係者が団結し、県総体の中止決定からわずか2週間で発表にこぎ着けた。
代替大会への動きが始まったのは、11日の県総体中止決定直後。県教委と県高体連が事務レベルの協議を始め、学校行事や進学などへの影響を考慮しながら、1週間で大会日程の大枠を決めた。
19日には実質的な大会運営を担う県高体連の専門委員長会議に、県教委の落合裕二教育長が自ら出向き、「責任はとるから、3年生のためにやってくれ」と異例の直談判。競技会場確保には県も協力し、開催費用の調整や、感染症対策でも全面的なバックアップを約束した。
県の後押しを受けて、ほとんどの競技団体が急ピッチで要項を取りまとめて実施を表明。例年通りの規模の大会開催を模索していた県高野連も、可能な限り保護者ら観客の入場を認める県の方針などを受け、競技の一つに加わった。
ある専門部の関係者は「県が会場の交渉などを担ってくれたおかげで、間に合った。3年生のために何とか大会を開催してあげたいという思いは県も現場も一緒だ」と話した。