代替大会に向けて懸命に練習に励む佐賀女子のソフトボール部員=佐賀市の同校グラウンド

 新型コロナウイルスの影響で中止になった佐賀県高校総合体育大会と全国高校野球選手権佐賀大会の代替大会「SSP杯 県高校スポーツ大会」の開催が25日、発表された。県高体連と県高野連が連携し、野球も含めてほとんどの競技が実施される大規模なものに。3年生たちは、一度は諦めた集大成の場が用意されたことに感謝し、仲間と一緒にプレーできる喜びを改めてかみしめた。

「先生、家族に恩返し」部員喜びかみしめ

 「うれしくてしょうがない」。2年ぶりの王座奪還を目指す佐賀女子ソフトボール部投手の大石華梨(かりん)さん(17)は声を弾ませた。県総体の中止が決まった直後は現実を受け入れられず、自宅で一人、涙を流したと振り返る。「ここまで来ることができたのは先生や仲間のおかげ。自分たちを信じてマウンドに立ち、優勝したい」。菱谷香実(こうみ)主将(17)も「感謝の気持ちでいっぱい。先生や家族に恩返しができるように、一戦一戦戦い抜きたい」と決意を口にした。

 「3密」になりやすい屋内競技は、大会ができるのか不安視する声もあった。龍谷剣道部の三宅涼介主将(17)は「勝って終わりたいと思っていた」と実施決定に安堵(あんど)した。剣道は個人戦を行わず、団体戦だけとなるが、「学校の名前を背負って戦える。団体だけでもあってよかった」と前向きに捉えた。

 今大会は、高体連と高野連の垣根を越えて行われる。「同じ大会としてやることは画期的。野球をやっている子たちにとっては助け船」と県高野連幹部。「区切りをつける大会として、気持ちを吹っ切ってやってほしい」と話す。

 一方で、現時点では参加に踏み切れなかった競技もある。柔道は、全日本柔道連盟が感染症への対応として試合や大会参加をまだ認めていない。競技専門部は「前向きに検討しているが…」と気をもむ。

受験へ切り替えた生徒も

 すでに進学に向けて切り替えた学校もある。陸上部など七つの運動部が活動する弘学館は、学校の方針として大会への参加見送りを決めた。県総体中止後の聞き取りで、部員の多くが受験勉強に切り替える意向を示したことや、生徒の8割が寮生活を送ることから感染リスクも考慮した。楢崎浩史校長は「3年生は新たな目標へ前を向いて歩み出している。参加見送りも理解してくれている」と話した。

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