由起子さんの器に盛られた英二さんの茶懐石料理。素材の味と旬を大切にしている

夫婦で料理教室を開く土屋英二さんと由起子さん=唐津市浜玉町野田

 唐津の旬の食材を使った料理が、清廉なたたずまいの窯変黒唐津(ようへんくろがらつ)板皿に並ぶ。豊富な水源に囲まれた唐津市浜玉町野田地区の由起子窯(窯主・土屋由起子さん)で料理教室が開かれている。土屋さん(49)の夫で料理人の英二さん(68)が、唐津焼の器の美しさを生かした盛り付け方まで指導している。

 英二さんは東京で約40年、日本料理店「銀座 呂者堂(ろばた)」を営んだ。1998年、唐津市見借の隆太窯が主催する茶事の料理を担当した際、同窯で修行していた由起子さんと出会い結婚。東京と佐賀、互いの拠点を行き来する生活を続けたが、英二さんが「まな娘の成長を見守りたい」と昨年、移住を決意し、のれんを下ろした。

 英二さんは移住をきっかけに「自分の培った料理の技術を伝え、教える側も生徒さんも互いに成長し合える場所を作りたい」と料理店ではなく、教室を開くことを決めた。

 それに合わせ新築した自宅には、シンク2台や業務用ガスバーナーを設置。炭焼き料理のためにしちりん台も導入した。

 教室では、包丁など道具の扱い方、だしの取り方、魚の処理法、酒のさかなや茶懐石料理などを幅広く指導する。 出来上がった料理は由起子さんが作った器を使って、唐津焼の美を生かした盛り付けも教える。

 英二さんは「唐津に移住してきて、近所の人に旬の食材を教えてもらうことが自分の勉強にもなっている。地元の食材を大切に、楽しみに教室をしていきたい」と新しい出会いに期待を寄せる。

 教室は現在、新型コロナウイルス感染防止のため人数を分けて開催している。問い合わせは由起子窯、0955(56)8701。

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