24日に閉店する「長浜ラーメンフレンド」を営んできた、谷宣昭さん(右)、文子さん夫妻=佐賀市大財の同店

24日に閉店する「長浜ラーメンフレンド」を営んできた、谷宣昭さん(左)、文子さん夫妻=佐賀市大財の同店

 佐賀市大財のラーメン店「長浜ラーメンフレンド」が24日、32年の歴史に幕を下ろす。繁華街「愛敬通り」を行き交う人々の胃袋を満たし、時には良き相談相手になってきた。店を切り盛りしてきた谷宣昭さん(80)、文子さん(83)夫妻は「家族のようなお客さんばかり。次々に思い出が浮かんでいる」と振り返った。

 所狭しと巨人軍選手のポスターが貼られた店内。ジャイアンツのキャップがトレードマークの宣昭さんが豚骨から取るスープはうま味がありつつ、さっぱりしており、世代を問わず支持されてきた。営業は午後7時から深夜まで。スナックを営んでいた文子さんのおしゃべりは軽妙で、お酒を飲んだ後、会話を楽しみに訪れる常連客も多い。2人は「今では立派なおじさんだけど、中学生から来ている人も」と笑う。

 共に夜の街での仕事が長く、ラーメン店を立ち上げたのは宣昭さんが48歳のころ。初めは呉服元町に店を構えた。「銀天夜市の時はすごい人通りだったが、次第に人の流れが変わった」と宣昭さん。繁華街の変遷に合わせ店を移し、18年前に現在の場所に落ち着いた。

 文子さんは「こういう時だから『新型コロナのせい?』と聞かれるけど、年齢を考えてのこと。去年の12月には閉めることを案内していた」と語る。常連客からは「週に何日かでも開けて」「同じような店は探せない」などと惜しむ声が寄せられている。

 宣昭さんは「閉店するとの張り紙を見て来てくれるお客さんもいて、涙が出た」と感慨深げ。文子さんも「しばらくは後片付けもあるから、見かけたら声を掛けて」と目を細めた。

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