九州知事会のウェブ会議で「九州内の往来を解禁してはどうか」と提案した山口祥義知事=佐賀県庁

 九州と山口、沖縄の9県でつくる九州地方知事会は22日、ウェブ会議を開き、新型コロナウイルスへの対応を議論した。各県民に求めている5月末までの県境を越えた移動自粛について、前倒しで解除できないかを検討したが、感染状況をさらに見極める必要があるとして判断を先送りした。

 会議は冒頭のみ公開。佐賀県の山口祥義知事は「九州内での県境をまたいだ往来を解禁してはどうか」と提案し、宮崎県の河野俊嗣知事も「九州内の移動の活発化について、方向性を出したい」と経済の回復に向け早期解除を目指す意見が相次いだ。ただ、緊急事態宣言が14日に一部解除されてからまだ2週間が経過していないことや、首都圏などでは宣言が継続していることから慎重な意見もあったという。

 会長の広瀬勝貞大分県知事は終了後に記者会見し、政府が25日にも宣言の全面解除の可否を判断することを踏まえ「全国の状況が変われば、取り扱いを改めて議論する」と述べた。

 知事会ではPCR検査態勢の拡充や、医療機関への支援など国への要望をまとめた特別決議も採択した。災害時の避難所での感染を防ぐため、感染者が出た場合に代替施設を活用する際の運用基準策定や、経費の確保も盛り込んだ。

 打撃を受けている農林水産業を支援するため、産品を販売するインターネット通販の窓口を共同で設けるといった提案もあった。

 知事会と経済界でつくる九州地域戦略会議も同日開催し「社会経済活動のV字回復に向けた取り組みを強力に推進していく」などとする共同宣言を発表した。会議の共同議長で九州経済連合会の麻生泰会長は会見で「タイミングよく、県境をまたいだ移動や交流再開のメッセージを出してほしい」と各知事に要望した。

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