2021年9月に移行する場合

 政府は19日、新型コロナウイルスの影響による休校の長期化を受けて導入の可否を検討している9月入学制を巡り、各省の事務次官らの会議を官邸で開き、文部科学省の藤原誠事務次官が2021年9月に移行する場合の一斉実施案と段階的実施案の2案を示した。

 一斉実施案は、21年9月に14年4月2日~15年9月1日生まれの17カ月分の子どもが新1年生として小学校に入学し、この学年の人数は通常の1・4倍となる。段階的実施案は、21年9月入学を14年4月2日~15年5月1日生まれ、22年9月入学を15年5月2日~16年6月1日生まれとするなど、25年まで5年をかけて移行する。

 どちらの案も待機児童が発生し、現行制度であれば1学年下の子どもの一部が同学年になるなど影響は大きい。小中高大などの在校生は、学年のまとまりはそのままで21年9月に進級や進学し、22年以降も同様とする。政府は実現可能性を慎重に検討し、6月上旬にも一定の方針を示す考え。

 政府筋は「来年から9月入学制を導入する場合は、今年の夏休み前に政治判断しなければ間に合わない」との見通しを示した。

 文科省はこれまで、この2案に加え、1学年を4月2日~翌年4月1日生まれで構成する現行の形は変えずに入学時期だけ半年ずらす案を与党などに示していた。この案の場合、入学が最長7歳5カ月にずれ込む状況が固定化し、早期教育を進める世界の流れから逆行する点で特に問題が大きいとの指摘が出ていた。

 一斉実施案の場合は22年9月以降、段階的実施案では26年9月以降の新小1から、9月2日~翌年9月1日生まれの12カ月分の子どもが1学年を構成する形で安定する。ただ、増員した学年はそのまま進級、進学するため、受験や就職の競争が激しくなることが見込まれるほか、教員や教室の確保も必要になる。【共同】

このエントリーをはてなブックマークに追加