「修学旅行に行きたいプロジェクト」として、感染予防の心掛けを宣言文にした鏡中の生徒会=唐津市の同校

 新型コロナウイルスの影響(えいきょう)で延期(えんき)になった修学旅行(しゅうがくりょこう)をどうにか実現(じつげん)させたい-。唐津市(からつし)の鏡中の生徒会が「修学旅行に行きたいプロジェクト」と銘打(めいう)ち、収束(しゅうそく)に向けて自分たちでできる感染予防(かんせんよぼう)を宣言(せんげん)文にした。14日の学校再開(さいかい)を前に、生徒たちは「自分たちが行動して示(しめ)し、周りの生徒にも広げていきたい」と力を込(こ)める。

 緊急事態(きんきゅうじたい)宣言が全国に拡大(かくだい)されて休校になる前の4月17日、生徒会長の中山綜一朗さんが校内放送で呼(よ)び掛(か)けた。「ショッピングセンターなど人が多く集まる場所に行かない」「感染した人への差別をせず偏見(へんけん)を持たない」「むやみに外出せず、友だちと遊び回ることはやめる」など五つの方針(ほうしん)を読み上げた。

 3年生は5月に広島への修学旅行を控(ひか)え、昨年から生徒実行委員会で準備(じゅんび)を進めてきた。新学期がスタートし、9月に延期と知らされ、立ち上がった。中心となったのは3年生6人。4月は県内でも感染が広がり、北村真実さんは「勉強も遅(おく)れているから、延期と聞いても修学旅行がなくなるかもと不安だった」と振(ふ)り返(かえ)る。「自分たちでできることをしよう」と先生にも相談し、思いを文章に込めた。

 宣言文は全校生徒に配布(はいふ)された。友人からは「生徒会も考えてくれてるんだね」との声もあり、中山さんは「行けるかどうか、みんなが考える一歩になったと思う。まだみんなを引(ひ)き込(こ)めていないので、もっと伝えられる方法を考えたい」と話す。

 4月下旬(げじゅん)から再(ふたた)び休校し、プロジェクトは一時休止したが、楢田佑奈さんは「休みの間も芸能人(げいのうじん)や歌手がそれぞれの分野で活動していると知った。自分たちにできることは何かと改めて考えた」。学校再開後は賛同(さんどう)する生徒を募(つの)り、宣言を実行してもらう方法を考えるという。江川俊之校長は「子どもたちが動くことで、周囲や大人も行動を振り返る機会になると思う」と見守る。(14日付14面)

 

■修学旅行に行きたいプロジェクト宣言文(PDFファイルはこちら

 生徒会からです。皆(みな)さんは今の社会の現状(げんじょう)をどう考えますか? 新型コロナウイルス感染症拡大(かんせんしょうかくだい)が止まらず、現時点(げんじてん)での感染者は日本で1万人以上、世界では210万人を超(こ)えています。日本でも、緊急事態(きんきゅうじたい)宣言が全国に出されました。佐賀県も例外ではありません。

 このままではみんな楽しみにしていた修学旅行や行事ができなくなるのではないかと、本当に心配しています。

 新型コロナウイルスの影響(えいきょう)によって学校や地域(ちいき)が、日本の国が、そして全世界が今、大きく変わろうとしています。私(わたし)たちは自分たちに何かできることはないか、どう行動していけばよいか話し合いを重ねてきました。

(1)手洗(てあら)いや、こまめな喚起(かんき)を心がける。
(2)ショッピングセンターやカラオケハウスなど人が多く集まる場所に行かない。
(3)むやみに外出せず、友達と遊びまわることはやめる。
(4)感染した人への差別をせず偏見(へんけん)を持たない。
(5)新型コロナウイルス感染症についてしっかり学び知識(ちしき)を深める。

 また、体調が悪い時は無理をせず、大人に相談することも必要です。
 大切なことはこれからのことを「自分の意志(いし)」でやっていくことだと思います。

 一人の行動は小さなものかもしれません。しかし一人ひとりの行動を変えていくことで一人が二人、三人となり、やがて大きな変化につながっていくと信じます。

 私たちは修学旅行に行きたい。3年生はもちろんですが、1・2年生のこれからの行事にも関わってきます。他人事ではありません。一人ひとりの意識(いしき)と行動を変えていくことが必要です。

 私たちの行動が今、大きく問われています。自分の行動次第(しだい)では大切な人を失う危険性(きけんせい)も出てくるのです。やらされるのではなく、私(わたし)たち自身(じしん)で考え行動していきましょう。

 「修学旅行に行きたい」という思いを行動にうつし、これからの学校生活が安心してできるように、そして新型コロナウイルス感染症の終息に向けて、今私たちができることから始めていくことをここに宣言します。

令和2年4月17日 唐津(からつ)市立鏡中学校生徒会


みなさん、協力をお願いします。一緒(いっしょ)に頑張(がんば)っていきましょう。


【補足(ほそく)】
私たちはこの活動を今後も続けていきたいと思っています。私たちの考えや行動に賛同(さんどう)してくれて一緒に活動してくれる人がいたら、気軽に声をかけてください。みなさん一緒に頑張りましょう。

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