佐賀県の山口祥義知事は15日、新型コロナウイルスの緊急事態宣言が九州全県を含む39県で解除されたことを受け、県境を越える移動の自粛要請を見直し、日常生活に伴う福岡県などへの移動は制限しない方針を示した。首都圏や関西圏、北海道など「特定警戒」都道府県への移動は引き続き自粛を求めた。

 山口知事は緊急事態宣言の解除を受け、県庁で対策本部会議を開き、新たな県の対処方針を示した。これまで特に福岡県への移動自粛を強く求めてきたが、九州全県の宣言解除に伴い、要請を緩和した。県境の地域を念頭に「日常生活圏」における通勤や買い物での移動は「3密」に注意することを前提に制限しない。

 山口知事は「県境を越えてはならないという強い自粛は求めず、日常生活での行き来は構わない。宣言の解除と県境の柔軟な往来はセットという認識だ」と述べた。東京や大阪から訪れる人には、引き続き2週間の行動自粛を求める。

 イベントの開催条件について、政府は屋内で100人以下、屋外は200人以下とする目安を示したが、佐賀県は「県内対象のイベント」に人数の制約を課さない。席を空けて収容定員を半分以下にし、参加者の連絡先を確認するなどのリスク対応が前提。不特定多数が参加するイベントは政府の目安に準じる。

 県は、接待を伴うナイトクラブなどに20日まで休業を要請しているが、宣言解除後も変更はない。県外からの利用自粛を呼び掛けている県有施設は5月末まで県外からの予約は受け付けない。一方、パチンコ店は福岡県でも休業要請が解除されたことから、県外の客の入場制限を終了する。

 政府の専門家会議が、感染状況に応じて都道府県を「特定警戒」「感染拡大注意」「感染観察」の3種類に区分する考えを示したことに関し、山口知事は佐賀県が最も下の「感染観察」に該当するとの認識を示した。「一気に以前と同じスタイルに戻るのではなく、外出時はマスクを着用し、3密を避けて、感染の『種火』が残る首都圏や関西圏からの第2波に警戒しつつ行動してほしい」と呼び掛けた。

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