自作の特産物を紹介する宗秀明さん

 「お父さんみたいな海士(あま)になりたい!」。小さい頃からの夢は父のような海士になることだった。高校進学で15歳から松島を出て暮らし始めた。島とは違い、街中では欲しいものがすぐに買え、トレーニングジムにもいつでも通えるなど何不自由なく快適に過ごせた。しかし、社会人になっても海士になる夢は変わることはなく、5年前に島に帰ってきた。

 島を出た経験をきっかけに、改めて島の良さに気付くことができた。時間に縛られず、自然に身を委ね自由気まま。魚を釣ったり野菜を作ったり、美しい海をぼーっと眺めているだけで癒やされ、島にいる同年代の仲間たちと過ごす時間が最高に楽しい。松島に帰ってきてよかったと感じる。

 海士になり、初めは大きな夢や目標を持っていたが、現実は厳しかった。海の環境変化などの影響で漁獲量が減少していることを身に染みて感じた。「このままでは海士だけで暮らしていけない」「島を活性化するにはどうしたら良いのか」と思うようになった。

 父の恩師とその友人の方の教えで海底から湧き出る海水を使った塩作りや、セイヨウミツバチを飼う養蜂業にもチャレンジしている。人口減少や高齢化が進み、耕作放棄地や、畑だった場所も雑木林になってしまっている。今後は海だけに頼らず自分たちで農地を整え、農業にも力を入れていきたい。

 大好きな松島にずっと暮らしていけるように、島を離れた若者がいつでも帰ってこられるように、これからも活動していく。自然やおいしい食材、島の魅力をたくさんの人に感じてほしい。島の海産物や野菜、塩などインターネット販売も始めているので、ぜひご覧ください。

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